【キッチン】ビルトイン食洗機まわりの見えない水トラブルに注意

食洗機の下が湿っているのは本体のせいとは限りません
食洗機を使ったあと、キッチンの床がしっとり濡れていることに気づいたことはないでしょうか。最初は食器の出し入れで水がこぼれたのかと思ってしまうかもしれませんが、それが何度も続くようであれば、内部で何らかの水まわりの不具合が発生している可能性があります。特にビルトインタイプの食洗機は、本体が収納スペースに収まっている分、見えないところで水漏れや湿気がこもっていることがあり、発見が遅れることも少なくありません。問題が表に出たときには、すでに床材が腐食していたり、カビが繁殖していたりすることもあります。こうした症状は食洗機自体の故障ではなく、周辺の排水配管や施工不良によるものが原因になっていることが多いため、まずはその背景を理解することが大切です。
見落とされがちな結露と滞留水の存在
食洗機の使用時は、庫内で高温の水を使って洗浄・乾燥を行います。この熱が排水管や接続ホースに伝わると、外気との温度差によって内部や周辺に結露が生じやすくなります。これが配管の外側に水滴となって付き、そのまま床下にポタポタと落ち続けることが、床材を湿らせる原因となります。また、排水の流れが十分でないと、排水管の途中に水がたまり、それが漏れとなって現れる場合もあります。配管の傾きが足りない、水の流れを妨げる施工がなされている、あるいは排水経路の途中で勾配が逆になっているといった要因が重なると、水がスムーズに流れず、一部が停滞してしまいます。その停滞した水が時間をかけて接続部分からにじみ出たり、わずかな振動で排水が押し戻されたりして床材に浸み込むケースが報告されています。
設置後しばらくしてから異常が出ることも
ビルトイン食洗機は新築時やリフォームの際に設置されることが多く、初期の段階では特に不具合を感じないまま使い始めることがほとんどです。しかし、数か月から数年経ってから、足元が冷たい、床が浮いてきた、カビのにおいがするなど、変化に気づくようになるケースがあります。これらは、長期間にわたって少量の水が流れ続けた結果として現れることが多く、すでに床下に影響が出ている可能性があります。接続部のゆるみ、パッキンの劣化、排水管の振動による微細なズレなど、小さな要因が積み重なり、目に見えない場所でゆっくりとトラブルが進行していきます。特に木造住宅では、水が染み込んだ床下の湿気によって構造材に悪影響を与える恐れもあるため、使用年数に関係なく注意を払う必要があります。
まとめ
屋外の蛇口も家の大切な設備の一部です
見普通に使えているように見える排水設備でも、実は構造的な問題を抱えているケースがあります。たとえば、通気管が途中で折れていたり、傾きが不十分だったりすると、水の流れと空気の動きがぶつかってしまい、排水口に逆流する圧力がかかってしまうのです。また、リフォームや増改築の際に排水管を新しく取り付けた場合でも、既存の配管との接続部分が正しく施工されていないと、排水の流れに乱れが生じます。このような配管の不具合は、使用しているうちに少しずつ症状として現れてくることが多いため、初期の段階で見抜くのは難しいかもしれません。ですが、逆流音や排水後の異音は見過ごしてはいけないサインであり、将来的な水漏れや詰まりといったトラブルを予防するためにも、早めに点検を受けることが望まれます。
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